居住環境の整備でも悩む介護施設の介護士

多くの介護士が働いている介護施設。介護施設の主な目的は、日常生活に支障をきたしている利用者をサポートし、できるだけ不自由のない快適な生活に近づけることにあります。そのため介護施設で働く介護士は、身体介助など利用者の介護をしながら、利用者の居住環境にも気を配り環境を整える必要があるのです。人間にとって住まいは休息して安らぎ、活力を養う大事な場所。高齢で身心の不自由な利用者にも、安全で居心地のよい生活環境を整備することが不可欠になります。しかしそうはいっても手すりを設置したり、段差をなくしたりといった基本的なことはすでに完了していることがほとんどです。その上で他にはどのような整備をすれば良いのかと悩んでしまうことも少なくありません。そこでその基本的なこと以外にどのような点に配慮して居住環境を整備すればいいのかご紹介します。

利用者に安心して過ごしてもらうためにも、プライバシーに配慮することが大切です。介護の現場では利用者を観察しやすいように、できるだけ間仕切りや壁が少ない設計になっているケースも珍しくありません。そのような施設環境であっても、カーテンやパーテーション等を活用して、利用者のプライバシーに細かく配慮する姿勢が大切です。

さらに日当たりや風通しをよくして、快適な室温や湿度を保つことも重要です。これができない居住環境では、利用者の健康状態に悪い影響を与えてしまいます。あくまでも人間としての生活にふさわしい環境にすることが、介護士には求められます。そして最も大切なことは、居住環境を整えることで利用者の生活レベルを上げて、自立した生活を実現することにあります。